投稿日:2023年1月25日 | 最終更新日:2023年4月19日
北海道は道北、日本海側のまち「羽幌町」。羽幌町には町に属する2つの有人離島があります。たくさんの海鳥が訪れる「天売島」そして今回ご紹介する「焼尻島」です。利尻、礼文、奥尻と比較するとかなり地味な島ですが、その分「離島に来た」という雰囲気を存分に味わえます。今回は焼尻島のおすすめ観光スポットをご紹介します!
💡焼尻島とは?
羽幌港からは約25km。焼尻島の周囲は約12km。人口は200人弱というかなりこじんまりとした有人離島です。
焼尻島は島の3分の1オンコをはじめとした原生の森。約50種、15万本もの天然記念物の森が広がっています。そして貴重な高山植物や原生花も見ることができます。森を抜けるとめん羊(サフォーク羊)のいる牧草地帯が広がります。
🚢焼尻島へのアクセス
焼尻島には空港はありません。よって羽幌フェリーターミナルから羽幌沿海フェリーでのアクセスのみとなります。閑散期は1日1往復ですが、最盛期は1日6往復です。詳しくは羽幌沿海フェリーのホームページをご確認ください。こちらから

羽幌フェリーターミナルについての詳細はこちらから👇
フェリー「おろろん2」か高速船「さんらいなぁ2」で焼尻島へ向かいます。

通常のフェリーですと、羽幌港から1時間、高速船ですと35分で焼尻港フェリーターミナルへ到着です。あっという間です。

焼尻フェリーターミナルの詳細はこちらから👇フェリーターミナル横にある「レンタサイクル梅原」で自転車を借りて散策しましょう。比較的アップダウンが少なく、なんせ島周囲12kmですので、断然、自転車での観光がおすすめです。レンタサイクル情報も👇記事にあります。この距離なのである健脚な方はウォーキングでも問題ありません。

📷焼尻島観光おすすめスポット
小さい島なので見どころは限られています。フェリーターミナル横で自転車を借りると焼尻診療所を目指しましょう。オンコの原生林入口があります。


オンコ原生林の入り口です。ゲートがありますが、徒歩や自転車は入ることが許可されています。
オンコの植生地帯散策

森の中を散策します。夏場でも太陽の光が遮られていて涼しいです。

オンコ原生林の中には「ウグイス谷」と呼ばれる峡谷があり、バードウォッチングに絶好ポイントとなっています。

オンコとは一位(イチイ)の木のことです。道内では各所にオンコの木がありますが、焼尻島のオンコは独特です。通常は15mほどの高さに達する木なのですが、焼尻のオンコは積雪や風にたえるために樹高は1mほどしかなく、横に広がっています。独特な風景が見られるのは焼尻島ならではです。


めん羊牧場散策
オンコの原生林を越えると開かれた場所に出てきます。「オンコ海道」という名前のサイクリングロードが続きます。自転車最高です!気持ちいい~!

すぐに「めん羊牧場牧草地」が出てきます。この牧場は羽幌町主導で進められ1966年に設立されたそうです。1969年にサフォーク種の羊がオーストラリアから100頭やってきました。昭和30年代の「ジンギスカンブーム」に羽幌町ものろうと思ったのでしょうか・・・。それはさておき貴重なサフォーク種を育てたことで、時代の流れに翻弄させられつつも、経営が続いているというのはすごいことですよね!

羊は体の中で塩分を作り出すことができないので塩分を摂取する必要があります。海に囲まれミネラル豊かな潮風にさらされた草を食んで育つので美味しく育つのだそうです。そして、島には羊を襲う野犬や、きつね、蛇などもいないのでストレスなく育つ環境もおいしいお肉になる秘訣なのだそうです。年間出荷数はわずか200頭ほど。本当に希少です!一流シェフご用達の食材として全国に名前を知られる存在となり、洞爺湖サミットの食材にも採用されたのだとか。

サフォーク種の羊は顔と足が黒い(羊毛がない)のが特徴です。かわいいですね!絶好の写真スポットです!


鷹の巣園地
そのままオンコ海道を西側に進んでいくと「鷹の巣園地」と呼ばれる展望台に着きます。ここは島の中で最も高い場所にあり標高は94mです。最高地点でもこの程度ですからサイクリングは非常に快適です。

この展望台からは北海道本土、そして天売島を間近に見ることができます。周りには樹木がないので見晴らしが素晴らしいです。360度のパノラマが広がります。


鷹の巣園地で折り返し半時計周り、白浜海岸にむけて海岸線にむけてサイクリング。軽い下り坂なので風が気持ちいいです!

周囲には「エゾカンゾウ」などの花が咲いていました。季節ごとの花を観察しながら散策するのも楽しみの1つです!

白浜海岸
安全に磯遊びができる海岸です。夏場は遊泳可能です。岩場なので気をつけてください。

白浜野営場(キャンプ場)もあります。5月~9月までキャンプ可能。予約不要、入場無料です。脱衣場、トイレ、炊事場があります。きれいに整備されています。車乗り入れは禁止。街自体にはスーパーはないので(小さな商店しかありません)事前に食料は準備してから来島したほうが良いです。ちなみに場所がら、風がめちゃ強いです・・。

焼尻郷土館(旧小納家)
道指定有形文化財の旧小納家をそっくり焼尻郷土館として開放しています。明治33年の建造で、外観はモダンな洋風の木造建築が見事です。

焼尻郷土館の詳細についてはこちらから👇
🏢焼尻島にある施設
島民トータル200名弱ですが、焼尻には小学校・中学校があります。真ん中に共用の体育館があります。

道路挟んで向かい側にはグラウンドがあります。すぐそこは海・・・贅沢ですよね。

羽幌警察署焼尻駐在所です。塗装したてなのかきれいな建物です。こんなのどかな町で、事件など起こるのでしょうか!?まぁ事故はあるのかな・・。

焼尻郵便局があります。ちなみにお店などは「現金」が基本なので、来島する際は現金を持ち歩きましょう。

焼尻島上陸記念のポストカードをもらうことができます。

🍴焼尻島グルメ・飲食店
焼尻島内には食堂が2つ、そして飲食を提供している1つのアトリエがあります。どのお店もですが島の雰囲気と同じように、ゆる~い感じで営業しています。接客がどうのこうのとか野暮なことは言わないようにしましょう(笑)
島っ子食堂
焼尻が誇るサフォーク羊を食べるならこのお店。焼尻島と言えばここが一番の知名度。炭焼きでおいしい羊肉を堪能できます!ほかの店舗もそうですが、営業が不確定ですので、行く前に必ずお店やっているか確認されたほうが良いです。フェリーターミナルに向かって左側に「島っ子食堂」右側に「新沼食堂」と2つの食堂は至近です。
住所:苫前郡羽幌町大字焼尻島字東浜 電話:01648-2-3176


営業期間:6月中旬~9月(要確認)
営業時間:11:00~最終船の出向まで(要確認)
予約:可能
座席:カウンター席、テラス席
サフォーク羊のセットは野菜・ライスがついて1人前2500円で提供されています。生うに丼は3000円でした。




新沼食堂
フェリーターミナルを挟んで逆サイドにあるのが新沼食堂です。自転車屋さんのお隣。「焼尻産わかめの天ぷらうどん」が名物です。
住所:苫前郡羽幌町大字焼尻島字東浜 電話:01648-2-3356

営業期間:5月~8月(要確認)
営業時間:ランチタイムのみ(要確認)
定休日:不定休 9月~4月は休業
座席:カウンター席

名物「焼尻産わかめの天ぷらうどん」は800円。「焼尻産蛸入りカレーライス」も800円です。そのほか各種定食があります。


カフェアトリエおくむら
最後にご紹介するのが「カフェアトリエおくむら」島で唯一の喫茶店。見た目普通の民家です。もともとは関東出身でグラフィックデザインやイラスト、建築デザインを手掛けていたマダムが島にほれ込んで移住、2008年からお店をオープン。やはり島の雰囲気とは若干毛色が違う感じがします。店内も個性が強いです。ちなみにマダムは愛煙家ですので、調理終わると、目の前で喫煙します(笑)まぁ彼女のアトリエにお邪魔させてもらっている感覚でご利用ください・・・当方タバコ吸わないので少々驚きと、勘弁してくれよとは正直思いました(笑)
住所:苫前郡羽幌町焼尻東浜198 電話:01648-2-3747

予約:可能
営業時間:10:00~17:00(要確認)
定休日:不定休(要確認)
飲食メニューはカレーライスとミートソース。トーストもおいています。ドリンクはチャイがおすすめだそうです。

スパゲティミートソースをいただきましたが、ハーブやスパイスがきいていて超個性的なお味でした。薬膳の感じです。大人の味です。

チャイとブレンドコーヒー。本格的なチャイで美味しかったです。

最後に
北海道で5つある有人離島の中で一番人口が少ない島「焼尻島」をご紹介しました。「なにもない」が素晴らしい島です。ぜひ不便を味わいにいきましょう!ほんとにのどか。時間がゆっくり流れています。天気次第なところがありますが、晴れていれば観光していて気持ちいいです。ぜひ、サイクリングを。めん羊牧場最高でしたし、鷹の巣園地の流れも良かったです!島のお店は営業不確定なので必ずご確認を。そして念のため島を渡る前にある程度の食料を持ってきましょう!ぜひ、皆様も焼尻島の自然を満喫してくださいね。可能なら天売島、焼尻島をセットでそれぞれ1泊ずつでご計画ください!
天売島の観光・グルメ情報はこちらから👇