北海道は道東の街「釧路」釧路のシンボルと言えば「丹頂ツル」丹頂ツルが大きく優雅に空を舞う様子はため息が出るほど美しい光景です。19世紀の中ごろまでは丹頂ツルはそれほどめずらしい鳥ではなかったそうです。でも徐々にツルが生息する湿地が農地に変わり、ツルの数も激減しました。保護活動の成果により今では多くのツルがエサを求めて集うようになりました。冬にたくさんの丹頂ツルを見るなら「阿寒ツル国際センターグルス」がおすすめです!
💡ツル国際センター グルスとは?
ここ阿寒町は、タンチョウが越冬する地であり昔からタンチョウの保護活動が行われてきました。1966年に設立された「ツル国際センター」では、タンチョウの研究と人工給餌が行われています。センター内には、ツルの生態や体の仕組みなどをわかりやすく解説したパネル展示や模型があり、タンチョウについて学ぶことができます。
雪が降る前までは、道東のあちこちで丹頂を見ることができますが、(十勝の大樹町でもみたことがあります)冬は畑が雪が覆われてしまいエサ探しが大変。ツル国際センターではエサやりをしているので、200~300羽のタンチョウがエサを求めてこちらの近辺で冬を過ごすんです。
ちなみに丹頂は丹(赤い)頂(頭頂部)なので「丹頂」なんですよ。他のツルとは違い丹頂は渡りはせず、繁殖も子育ても北海道に留まり行います(留鳥)
ⓘツル国際センター グルス インフォメーション
住所:北海道釧路市阿寒町上阿寒23線40番地 電話番号:0154-66-4011

開館時間:9:00~17:00
休館日:年中無休
入館料:大人(高校生以上)480円 小人(小・中学生)250円 ※団体料金・年間券もあります。
駐車場:あり 無料
ホームページはこちら
分館 「タンチョウ観察センター」:期間中、飛来する野生のタンチョウを温かい室内から観察することができます。本館の入場料と共通で入れます。
開館期間:11月1日~3月31日
開館時間:8:30~16:30
休館日:期間中無休
📷館内の様子
タンチョウは特別天然記念物に指定されています。この美しい鳥を大切にしていきたいものですね。では中に入ってみましょう。
受付で入場料を支払います。大人は480円です。まず広いホールで本棚があり、また学習スペースのような場所が設けられていました。タンチョウやシマエナガに関するお土産グッズもこのホール内にありました。

窓辺にカウンターとイスが並んでいて、タンチョウが集まる様子を室内の小窓から観察することができます。立派な望遠カメラを持っていればここからでもよく見えると思います。でももっと近づきたいからもちろん外に出ます!

「タンチョウの生息状況調査」のグラフです。1952年からの統計がありました。どんどん数が増えてきた様子がわかります。

タンチョウ保護活動を解説しています。タンチョウを守るためにその生態やライフサイクルなどを知ることから始まりました。パネルは大きくてイラストもわかりやすくてとてもよかったです。

タンチョウは全長が150㎝ほどになり、翼を広げると240㎝ほどにもなる大型の鳥です。


こちらの建物は分館の「タンチョウ観察センター」です。中に入ってみましょう。

この時ちょうど「タンチョウのフォトコンテスト」が開催されていて、自分が一番良いと思う写真の番号を書いて投票する企画がありました。美しい写真・迫力のあるタンチョウの躍動感・大自然とタンチョウが優雅に一体化する写真…どの写真もすばらしかったです。悩んで悩んで1枚に投票しました。

ではいよいよ外に出て、タンチョウを観察です!この日は午前9:00頃に入場しました。100羽ほど飛来しているとのことでした。期間中毎朝トウモロコシがまかれるので、タンチョウは朝ごはんを食べに来るわけですね。白い平原に美しく溶け込むタンチョウの姿!感動です。

個人的にはこんなにきれいなフォルムをした鳥は観たことがありませんでした。頭の上の赤、黒い首と尾っぽ、そして真っ白な体、モノトーンで着飾ったお洒落な鳥ですね。



タンチョウたちはここでのんびりと過ごした後、それぞれ巣に戻っていくそうです。もともと警戒心が強い鳥でなかなかエサを食べに来なかったそうです。地道にエサまきを続けた結果、人間との信頼関係が生まれたんですね。
茶色い羽根が少し残っているのは子どものタンチョウです。タンチョウは子どもの内は茶色をしているのですぐにわかります。


最後に
いかがでしたか?野生のタンチョウを多数観察することができる貴重な場所です。またタンチョウの生態についての研究も行われていますので、生態や習性についても知ることができます。家族で訪れても良い学びの機会になります。本館はそれほど大きくはなく、分館の「観察センター」もこじんまりとしています。お天気が良い日に来るなら外に出てタンチョウを観察できるのでおすすめです。もし天気が悪くても、室内からも観察できますのでご安心ください。
タンチョウの美しい姿を見ると、彼らが安心して生息していける場所がもっともっと増えたらいいなと願わざるを得ません。古くから日本人の心を捉えてきたタンチョウを是非見に来てください。
所要時間:1時間~1時間半
観光マスト度:★★★★(道外の方)★★★★(道内の方)
星の目安☟:
★★★★★ マストな観光地、これを見ないで帰れない
★★★★ 可能なら時間を作ってでも観光したい場所
★★★ 時間があれば、観光したい場所
★★ 時間に余裕がある人におすすめの場所
★ その地を何度も観光し、定番では満足できない人