札幌 北海道大学植物園【札幌観光おすすめスポット】日本初の近代的植物園の歴史に触れる!

札幌のビル群が立ち並ぶ都会の中にひっそりと静かに広がる異世界があります。大きな木々に宿り場を見つける野鳥たち、季節ごとに咲き誇る花々たちに出会える場所。都会の中のオアシスに行ってみましょう。

💡北海道大学植物園とは?

北海道大学植物園」は1886年に開園した、日本で初の近代的な植物園としてスタートしました。国内では2番目に古いという歴史のある植物園です。札幌の中心地のビル群の中に緑のオアシスとして、札幌市民だけでなく、北海道内外からたくさんの人が訪れる人気の観光スポットになっています。

さらに植物園は北海道大学の教育・研究施設としても使われていて、植物を守るための研究や栽培・保全のための場所としても活用されています。

北海道大学植物園 インフォメーション

住所:北海道札幌市中央区北3条西8丁目   電話:011₋221₋0066

創基明治19年

入園料:夏季(4/29~11/3)高校生以上 420円 小中学生 300円 

    冬季(11/4~4/28)※温室のみ 小学生以上 120円  

    回数券(6枚)高校生以上 2220円 小中学生 1620円

開園時間:夏季: 4/29~9/30 ➡ 9:00~16:30 10/1~11/3 ➡ 9:00~16:00

     冬季: 平日 ➡ 10:00~15:30 土曜 ➡ 10:00~12:30

※入園は30分前まで

休園日:夏季➡ 月曜日 (祝日の場合は翌日) 冬季➡ 日曜・祝日・12/28~1/4

駐車場:なし 近隣のコインパーキングを利用。JR札幌駅・地下鉄さっぽろ駅・大通駅からそれぞれ歩         いて約10分。

トイレ・自動販売機はあり。売店はありません。

植物園 正門

植物園への出入りは「正門」一か所のみです。ここで入園チケットを購入します。チケットを係の人に渡して入園できます。ここでパンフレットももらえます。チケット販売機は1000円札のみの対応でした。大きいお札しかない場合は係の人に頼むと両替してくれました。

📖北海道大学植物園 園内マップ

園内を見て回るのに二つのルートが紹介されています。一つは約45分内回りコース。もう一つは約1時間30分外回りコースです。ただし、2021年10月時点では「北方民族資料室」と「温室」がCLOSEでしたので、実際に外回りコースを回りましたがちょうど1時間ほどで回れました。

MAP

🌲園内の散策

さて入り口から入園して最初に広がるのは「針葉樹林」の小道です。外国の森を思わせる素敵な小道を進みます。空に向かって高く伸びる木々が気持ち良いです。

宮部金吾記念館:ここの植物園の初代園長の遺品が展示されています。内村鑑三や新渡戸稲造らとの親交が伺える手紙などがありました。

記念館の前には札幌で最も古いライラック」の木が植わっています。現在の北星学園の創始者のサラ・C・スミスがアメリカから持ち込んだと言われています。

最古のライラックの木

ゆっくりと散策して、木々を眺めます。野鳥が鳴いていて気持ちが良いです。要所に標識があるのでわかりやすいです。

灌木園(かんぼくえん):北海道に自生したり庭園で見られる低木が約150種類ほど展示されています。

ひんやりと涼しい道

ライラックの並木:約20種類のライラックが植えられています。一般的によく見る「ムラサキハシドイ」という種類の他にも、ヨーロッパやアジア原産のライラックもあるそうです。ライラックの花の時期は5・6月。今日は葉だけのライラックでしたが、ピンクや紫色の花が咲く時期にまたぜひ来たいと思います。

青々と元気な葉っぱ

ハルニレの木:昔はどこにでもあった立派なハルニレの木も今ではだいぶ減ってしまったそうです。樹齢は150年~200年というものもあるとか!

ハルニレ林道を歩く

樹木園:大きな木々がたくさんある道。とても古そうに見える巨木もあって迫力と貫禄がありました。札幌のビル群の中にある森です。

悠久の時を刻んだ老木

北方民族植物標本園:東アジアの北方民族が生活に利用した植物が展示されています。約200種類もあるそうです!食用にしたり、薬に使ったり、染め物にしたり…。人々は昔から植物を生活に取り入れて暮らしていたんですね。彼らの知恵は現代にまで受け継がれています。

草本分科園:北海道に自然に自生している草花を見ることができます。約150種類の多年草があります。きっと見たことがある草花がたくさんあるはず。

バラ園:6月~9月にかけてきれいに咲いているバラ園。10月現在は数種類のバラが綺麗に咲いていました。大輪の種類が多かったです。

白いバラ
きれいなピンク色の大輪のバラ

カナディアンロックガーデン:なぜここにカナダの森が!? 実はカナダのブリティッシュコロンビア大学の植物園と協定を組んでいて、その記念としてここにカナダの森が再現されたそうです。

カナダらしいかっこいい針葉樹ですね。北アメリカの高山植物です。北海道の寒冷地の気候と合うんでしょうね。

赤い実を発見!かわいい♡

高山植物園:北海道の大雪山などの高山地の植物を再現したエリアです。看板の説明にもあるように、高地の環境を平地で再現するのは独特の難しさがあるようですね。なかなか登山をして高地に生育する植物を見られる機会はないので、どんな草木がどんなふうに生きているのかを知ることができるのは嬉しいです。

温室:※こちらは2021年10月現在CLOSEになっています。

北海道の冬は厳しい寒さが長く続くため、屋外では生きられない植物が温室の中で最適な温度・湿度の中で栽培されています。熱帯・亜熱帯気候で育つ草花や食虫植物などの珍しい植物も見ることができます。建物の前には自動販売機があります。

博物館本館(重要文化財指定):レトロな雰囲気の建物は北海道で最古の博物館で、一見の価値ありです。

博物館の入り口ではヒグマがお出迎えしてくれます。迫力のあるはく製ですね。

中に入ると左右に階段があり、壁や天井は白く洋風建築になっています。ギシギシ…と音がする木の床も味わいあります。階段は閉鎖されていますので、1階部分のみ観覧できます。

北海道で生息する動物たちのはく製がたくさん展示されています。さらにエゾオオカミや日本カワウソなどの絶滅してしまった動物のはく製もあります。

個人的に一番見たかったのがこちらの「タロ」です。南極大陸観測で活躍したカラフト犬の「タロとジロ」。こちらは「タロ」のはく製(本物)です。タレ耳でとても可愛らしい顔をしていますね。南極で生き抜いたたくましい犬です。「タロ」は南極から帰国後約9年間、ここ博物館で飼育されたそうです。「ジロ」は東京の国立科学博物館にいます。

こちらも希少価値のある動物のはく製です。1887年頃までには絶滅してしまったと言われている「エゾオオカミ」です。エゾオオカミは、餌として食べていたエゾシカを人間が乱獲し数が減ってしまったために絶滅への拍車がかかったと考えられています。またエゾオオカミが家畜を襲うようになり、そのため人間による駆除が推奨されて急激にその数を減らしたことも理由の一つだそうです。生態系のバランスが崩れると悲惨なことになるということがよくわかります。

たくさんの野鳥たちのはく製

博物館の他にも重要文化財に指定されている建物があります。「博物館倉庫」・「博物館事務所 付属博物館鳥舎」・「バチェラー博士の邸宅」などがあります。

1885年竣工の博物館倉庫

あずまや:歩いて疲れたらあずまやでひと休憩。園内は禁煙・アルコールや運動用具の持ち込みはできません。またカラスやハチに注意が必要です。園内には所々に丸太の腰掛けがあります。

💡北海道大学植物園の見どころ

今回ぐるっと園内を回ってみて興味深く感じたポイントは、北海道最古の博物館があり、その中にある「タロ」と「エゾオオカミ」のはく製が見られることです。そして、礼文島の固有種の花である「レブンアツモリソウ」が見られることです。「レブンアツモリソウ」は5月下旬~6月上旬に花が咲くそうです。博物館の前にある札幌で最古の「ライラック」も見られます。

最後に

北海道大学植物園を散策しました。いかがでしたか?敷地の中は広々していてのんびりできる空間です。様々な草木が見られるだけでなく、大きな木々が並ぶ林の中を歩いて森林浴を楽しむことができます。また、北海道の歴史や動物についても学べる博物館もとてもよかったです。

現在は「温室」と「北方民族資料館」が見られないのが残念ですが、開放された時にはまた行ってみたいと思いました。また、今回「竪穴式住居跡」を見つけることができなかったので、次回リベンジしたいとも思います。

ホームページを見ると季節ごとに咲く花の種類が写真と共に載せられているので、行く前にどんな花が咲いているのかを見ていくと良いかもしれません。やはり5~6月は花が一番きれいな季節なのかなぁと感じました。もちろん秋の紅葉もきれいでしたよ。

所要時間:1時間~1時間半

観光マスト度:北海道外の方★★ 北海道民の方★★★

星の目安☟:

★★★★★ マストな観光地、これを見ないで帰れない

★★★★ 可能なら時間を作ってでも観光したい場所

★★★ 時間があれば、観光したい場所

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★ その地を何度も観光し、定番では満足できない人 

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