道北観光スポット~戦争の悲劇はここにも!稚内の「稚内市樺太記念館」で学ぶ、かつて日本領だった樺太の歴史

日本の戦争の歴史と言えば、広島、長崎、沖縄、東京などを思い浮かべる方が多いと思います。実は日本最北端、北海道の「稚内市」も戦争の影響を色濃くうけた土地です。稚内にある「稚内市樺太記念館」では、かつて40年間ほど日本領だった樺太の歴史、そして太平洋戦争時に起きた悲劇について学べる博物館です。充実した展示ですが、なんと無料です!今回は稚内市樺太記念館をご紹介します。

稚内市樺太記念館

💡稚内市樺太記念館とは?

樺太(現在はサハリン)はもともとはアイヌをはじめ多くの民族が入り混じって生活を送っていた土地。日本人やロシア人も雑居していました。

日露戦争後、1905年この戦争の戦勝国日本は樺太の北緯50度以南を領土としました。そして、40年間南樺太を支配した後、太平洋戦争に敗れ、1945年再び樺太はロシアの領土となりました。

稚内市は2017年一般社団法人全国樺太連盟より2000点にも及ぶ資料の寄贈を受け、稚内市樺太記念館では貴重な資料をもとに、樺太とそこに生きた人々を紹介しています。

ⓘ稚内市樺太記念館インフォメーション

住所:稚内市港1丁目6-28 稚内市副港市場2F

稚内副港市場2Fに博物館はあります

電話番号:0162-73-6066

観覧時間:10:00~17:00

休館日:4月~10月 無休 11月~3月 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
 

入場料:無料

駐車場:あり 無料

📷樺太記念館の様子

稚内副港2Fに稚内市樺太記念館はあります。副港は経営難で飲食店や温泉施設がつぶれてしまったので、寂しい感じですが、空きスペースの有効活用として良いですね。

記念館入口
樺太絵葉書の展示

記念館に入るとこのような感じです。資料展示コーナーです。

記念館内

まず樺太についての説明パネルがあります。樺太の位置、面積、地名の由来などが説明されています。樺太の地名の由来はやはりアイヌから来ているようです。

サハリンとは?

ギャラリーコーナー。当時の稚内についての展示もあります。

樺太の歴史は明治から始まります。日露戦争後のポーツマス条約で南樺太が日本の領土になると、日露共同で国境の画定作業が行われました。展示の目玉の1つが日露国境標石です。

大日本帝国の字が刻まれています
国境画定作業について

南樺太が日本領だった40年間の歴史展示。1907年樺太庁は大泊に置かれましたが、翌年豊原に移転しました。

大正時代になると森林資源の開発が進み、漁業から林業へと産業が移っていきます。パルプ工業が基幹産業へと成長していきます。稚内駅が開設されたのを契機に稚内と樺太の間に航路が開設され、ますます発展していきました。。

当時の樺太の様子について描かれた書物なども展示されています。

文豪、宮沢賢治も樺太を旅しています。

宮沢賢治も樺太へ旅しています

昭和に入ると、石炭を燃料としていたパルプ工業を支えるために炭坑が開かれ、鉱工業の街としても発展していきました。しかし南樺太の栄華も長くは続きませんでした。太平洋戦争へと突入していきます。

1945年8月、ソ連軍が国境を越えて侵攻。8月13日本土緊急疎開要綱に基づき、島外への避難がスタート。ソ連が航行禁止を出す23日まで続きました。わずか10日間で8万人が樺太から緊急疎開、稚内に多くの人が上陸しました。そのまま稚内に在住する人も多く、これにより稚内は3万人を超え、市制が敷かれることになりました。戦争禍で起きた悲劇なども展示されています。

戦時の様子が伝わる展示
引揚と慰霊碑

最後に

樺太、現サハリンの歴史について学ぶことができました。40年ほど日本が南樺太を支配していた時は最盛期(昭和16年)40万人の日本人が住んでいたというのを知って驚きました。そしてすごく発展したまちだったんですね。

そして、日本人、ロシア人、原住民関係なく、かつての政府の施策、戦争・・・時代に翻弄される人々の悲哀を感じました。戦後多くの引揚者が稚内に住み、人口が3万人を超え稚内は市になっていく・・・稚内の歴史は戦争と深く結びついていることを改めて感じました。館内の映像コーナーで引揚者のインタビューなのも聞くことができます。

天気の良い日は、稚内からしっかりとサハリン島影を見ることができます。今や近くて遠い場所「樺太」の歴史について勉強するにはすばらしい資料館だと思います。無料もうれしいですね!

所要時間:1時間

観光マスト度:★★★(道外の方)★★★★(道内の方)

星の目安☟:

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