北海道は内地(本州の方)が来られるまでアイヌ民族などの土着の民族が生活していました。北海道中にアイヌの博物館はたくさんありますが、網走にある「北海道立北方民族博物館」はアイヌはもちろんのこと、まさに北半球に住んでいた民族についてたくさん学ぶことができる場所です。むかし社会科の教科書で見たことのある民族名が出てきて「こういう人々だったんだ~。」と新たに学ぶ機会になります。
💡北海道立北方民族博物館とは?
開館したのは1991年。北方圏に暮らす人々の文化を紹介する日本で唯一の博物館で、世界各国から集めた約8900点の資料を収蔵しているとのことです。人類史は時代と時代がつながって現在に至ります。前の時代を生きた人々がどのように暮らしていたのかを知り、今の私たちの暮らしとどのようなつながりがあるのかを知ることができます。網走市「北方民族博物館」は、北海道を含めて北方地域の厳しい自然環境に適応してきた人々の暮らしに焦点を当てています。

ⓘ北海道立北方民族博物館 インフォメーション
住所:北海道網走市字潮見309-1
電話番号:0152₋45₋3888

開館時間:9:30~16:30(7月~9月 9:00~17:00)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始・施設調整日(7月~9月・2月は無休)
入館料:大人 550円 大学生・高校生 200円 小中学生・65才以上 無料 団体料金もあります。
駐車場:あり 無料

📷館内の様子
館内は衣・食・住・生業・精神文化・文化の伝承などのテーマ別に構成しています。
また、先史文化については北海道のオホーツク海沿岸にかつて栄えていたオホーツク文化を中心に紹介しています。
北のファンタジー
北方民族の世界への入り口は幻想的な青い通路を通ります。北半球の地図が北方民族を紹介しています。現在、感染症拡大の影響で音声ガイドの貸し出しやガイドツアーなどはお休みになっています。そのため、スマートフォンを使った音声ガイドを聞くことができます。館内にあるQRコードを読み取ってアクセスできます。ただしwifiは使えません。さあ、出発!

北のクロスロード
厳しい自然環境に適応して文化を作り上げた様子を展示しています。毛皮を利用した服は寒さから体を守るだけでなく、カラフルで装飾性に富んだとてもすてきなデザインに目を奪われます。

服作りも狩猟から始めるなんて・・・昔の人の体力・精神力に感服です。

華やかな服装です。布使いや色遣いが細かい!そして美しいです。

苦労して手に入れた食料はどのように調理され食べられていたのでしょう。長い冬のために食料を蓄えるのに、乾燥や燻製の技術が発達したようです。

これはアラスカのイヌイトの竪穴式住居復元しています。常設展示の目玉の1つです。シベリアンハスキーもいますね。北方民族がよく使っていた住居のタイプは①保湿性が高い竪穴住居②移動しやすいテントがあるそうです。

海の狩人・オホーツク文化の人びと
オホーツク海沿岸で栄えたオホーツク文化を紹介しています。代表的な遺跡であるモヨロ貝塚出土の遺物品も多数並びます。

環境と調和した北のくらし
北方民族の狩猟道具や精神世界を紹介するコーナーです。18世紀のグリーンランドでの1年のくらしを紹介するマジックビジョンも見ごたえあります。

狩猟をする獲物によって道具を使い分けていたんですね。大道具から指ほどの大きさのものまでたくさんあります。

当時の移動手段は、雪の上を歩く・船・そりでした。今とそんなに大きく変わらない移動手段を使っていたようです。

このコーナーには、ほかにも18世紀のグリーンランドでの1年のくらしを紹介するマジックビジョンもあり見ごたえあります。
北の自然の中で
北方民族の子どもたちのかわいい写真がありました。伝承される遊びや工芸品が展示されています。

最後に
北海道各地にはアイヌ文化を紹介する博物館・資料館があります。ここ「北海道立北方民族博物館」は世界の北方地域の民族の暮らしも見られるという点で非常にユニークだと思いました。エスキモー・インディアン・シベリア諸民族、そしてアイヌ。それぞれの共通点と相違点を見つけることができ勉強になります。
小学生くらいの子どもたちも楽しく見て学べると思いますので、ファミリー向けの施設でもあります。写真が大きくて見やすいのと、展示物がリアルに再現されていてかっこいいです。おすすめできる博物館だと思います!
所要時間:1時間~2時間
観光マスト度:★★(県外の方)★★★(道内の方)
星の目安☟:
★★★★★ マストな観光地、これを見ないで帰れない
★★★★ 可能なら時間を作ってでも観光したい場所
★★★ 時間があれば、観光したい場所
★★ 時間に余裕がある人におすすめの場所
★ その地を何度も観光し、定番では満足できない人